アレルギー科

about allergic

ある物質に対し体が排除しようとして過敏反応を起こすことをアレルギーといいます。⽪膚・⿐・眼・気管⽀などが反応することが多いですが、アナフィラキシーショックといって血圧が下がって重篤な状態になることもあります。

アレルギー物質は花粉・⾷物・動物・雑草など⾊々あります。すべてがわかるわけではありませんが、血液検査でアレルギーの原因物質の特定検査が可能なものもあります。
アレルギーの数値が高いとかならずしもアレルギー症状を起こすわけではありませんが、アレルギーを起こしうる物質を避けるなどの対応をとることも可能です。

鼻をかむ女性

このような症状の方はご相談ください

  • 花粉症で鼻水、鼻詰まりがつらい、目がかゆい
  • 決まった場所へ行ったり、仕事をすると咳が止まらない、苦しくなる
  • 自分がどのようなものにアレルギーがあるのか調べたい

allergic disease

花粉症

花粉症は植物の花粉が体内に入ることでアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎などの症状を引きおこす季節性のアレルギー性疾患です。
患者数は徐々に増加しており、2019年には有病率が42.5%と国民のほぼ2人に1人が花粉症になっていると推測されています。

杉花粉

症状

鼻の症状としてはくしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目の症状としてはかゆみ、充血、異物感などがみられます。
症状がひどくなると頭痛や不眠、集中力の低下など日常生活に支障をきたすこともあります。
口呼吸になることで咽頭痛などの上気道炎を発症する頻度も増加します。

原因

スギやヒノキが最も多く、10代~50代の2人に1人はスギ花粉症といわれています。それ以外にもイネ、ヨモギ、カモガヤ、ブタクサ、シラカンバなども原因になります。スギの場合は1月以降、ヒノキの場合は3~5月、イネの場合は5~6月にかけて流行がみられます。

診断・治療

典型的な鼻粘膜の所見を認めたり、鼻水の中に好酸球を測定することでアレルギーの有無を確認します。また、血液検査でスギやヒノキなどに対してアレルギーの要素があるかどうか測定できます。

治療は抗原回避が重要となりますので、花粉の多い時期には出歩かない、マスクやゴーグルを装着する、外から帰ってきたら花粉を家の中に持ち込まないなどの対応が大事です。

発症してしまった場合には抗アレルギー剤の内服や点眼、ステロイド剤の点鼻、点眼などの薬物療法を行います。

咳喘息

2か月以上続くような咳を慢性咳嗽といいます。
その原因の一つとして咳喘息といって、何らかのアレルギーによって引き起こされる咳が長い間続く疾患があります。
ただ気管支喘息のようにゼーゼーはしません。治療をしないで放置すると気管支喘息に移行する場合もあります。

症状

夜間~早朝にかけて咳が出ることが多いですが、ゼーゼーすることはありません。季節によって症状がひどい時と軽い時があります。

原因

何らかのアレルギー素因がある状態で、風邪をひいたり、タバコの煙をすったりするなどのストレスが加わることで誘発されることがあります。

診断

血液中や痰の中の好酸球という細胞が増えたり、呼気の中の一酸化窒素濃度が上昇していないか検査します。また刺激に対しての過敏性が亢進していたり、気管支拡張薬を吸うと咳が止まるのが特徴です。

治療

ストレスやタバコの煙をさけるなどの増悪因子を取り除くことが大事です。薬物治療としては気管支喘息と同様の吸入ステロイドや気管支拡張薬が有効で、咳がおさまったり、気管支喘息へ移行するのを防止する効果もあります。
軽症の場合は抗ロイコトリエン拮抗薬という飲み薬が有効な場合もあります。