喘息

about asthma

気管支という空気の通り道が常にやけどを起こしている状態で(慢性炎症)、ちょっとした刺激に対しても反応して咳が出たり、通り道がむくんでしまって狭くなってしまう病気です。
やけどしている気管支にダニやハウスダスト、カビ、イヌやネコのフケなどのアレルギー物質や細菌やウィルスなどの感染による刺激を与えられることで発作をおこします。
日本では気管支喘息の患者さんは増加しており、小さなお子様だけでなく、高齢な方でも発症することがあります。

症状

普段は全く症状がないことが多いですが、発作を起こすと急に呼吸をするときにゼーゼーやヒューヒューと音がするようになって息苦しくなったり、咳が止まらなくなったりします。
また痰が増えることで余計に気管支が狭くなり呼吸が苦しくなります。
夜間や明け方にでやすく、気圧や天候の変化、風邪をひいたときなどに発作を起こしやすくなります。
症状が軽い場合はそのまま落ち着いてしまうこともあるため、そのまま様子を見られてしまうこともありますが、重症になると窒息して命にかかわることもあります。

原因

もともと両親にアレルギーがあるなどの遺伝的要素があるとアレルギーを起こすリスクが高くなります。 遺伝的要素がなくても何らかの環境因子が誘因になっていることも多いです。
ハウスダスト、ダニ、カビ、イヌやネコのフケなどによるアレルゲンの増加、排気ガスやたばこの煙、食品や住宅建材などの化学物質、長時間勤務による過労やストレスも喘息を発症させる要因のひとつと考えられます。

検査

気管支喘息は気管支が狭くなる病気なので、一気に空気を吐きだそうとしても吐き出せない状態になります。 この吐く空気の量の低下は肺活量の検査を行うことで数値化できます。気管支喘息の場合には気管支を拡げるお薬で気道が拡がり症状が改善することが多いので、気管支を拡げる薬を吸ってもらった前後で肺活量が良くなれば気管支喘息と診断します。
また、吐いた息の一酸化窒素濃度(FeNO)を測定することでアレルギーの状態を知ることができます。
しかし、咳喘息や、軽症の気管支喘息では呼吸機能検査が正常なことも多く、呼気一酸化窒素濃度もすべての気管支喘息患者さんで上がっているわけではありません。
その場合は、喘息のお薬を始めてもらい、それによって症状が良くなれば喘息と判断する場合もあります。

治療

抗原や刺激物質の吸入の回避

症状が悪化する原因となるものの吸入を控えることが重要です。
何に対してアレルギーを持っているか血液検査で調べることができますので、それを避けることで増悪を防げる可能性があります。
ハウスダストが原因の場合には転居したり、ペットが原因の場合にはペットの譲渡で症状が改善する場合があります。
禁煙は絶対です!!
ストレスも増悪因子になりますので、ストレスをためない生活を心がけましょう。

定期的な気道のメンテナンス

常に気道の炎症を抑えておく必要があります。
気管支喘息に対する治療薬は症状がなくても定期的に使用する必要があります。治療薬としては以下のようなものがあります。

  1. 吸入ステロイド

    気道の炎症(やけど)を抑える薬で一番効果があります。
    症状がなくても決められた回数をきちんと吸入しましょう。
    吸入するおくすりのため、全身への副作用はほとんどありませんが、吸入した後にはきちんとうがいをしてのどについた余分なお薬を洗い流してください。(そのままにしておくと声がかすれることがあります)

  2. 気管支拡張薬

    気管支を広げて呼吸を楽にします。
    しかし、気道の炎症を抑える効果はあまり期待できませんので、気管支拡張薬のみでずっと治療していると徐々に改善しなくなってきます。
    また、使い続けると手がしびれたり、動悸がしたりすることがあります。

  3. 抗アレルギー剤

    鼻詰まりなどの鼻症状がある方にも効果があります。

  4. 生物学的製剤

    吸入ステロイドをきちんと使っているにもかかわらず、頻回に喘息発作を起こしてしまう重症な場合に使う注射製剤です。
    アレルギーに関係する好酸球という細胞を抑えたり、アレルギー炎症の原因となる物質を抑えます。
    2週間~2か月毎に1回注射を行います。